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中堅・中小企業のM&A

中堅・中小企業のM&A

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M&Aという言葉を聞いたときに大企業をイメージする方は多いのではないでしょうか。
しかし、最近では中小企業のM&Aが増えてきています。
今回は、中堅・中小企業のM&Aについて解説します。

◾️中堅・中小企業のM&Aが増えている理由
端的に言うと、「事業承継」と「事業拡大」の二つが主な理由です。

・事業承継
特に多くなっているのが、「事業継承」です。
中小企業のオーナーは、高齢化と後継者不足という課題を両方抱えているケースが増えてきているため、事業継承の必要性が高まってきています。
また、今後の動向としてもM&Aは増加傾向にあります。
経済産業省は、2025年までに黒字廃業の可能性を抱えている後継者のいない中小企業、約60万社のM&Aを目標にしています。
つまり、中小企業のオーナーの当事者たちが事業承継のためにM&Aを行うことに加えて、政府もその方針を後押ししているのです。

・事業拡大
次に事業拡大のニーズについてです。
事業承継が売り手側のニーズであったのに対して、事業拡大は買い手側のニーズといえます。
中小企業のM&Aの特徴として、従業員がそのまま会社と一緒に買い手側に移動するということが挙げられます。
したがって、売り手側の持っていた技術やノウハウをそのまま買い手側が手に入れられ、既存の事業を拡大するのはもちろん、新規事業を独力で始めるよりも効率的に始められます。
さらに、売り手側が抱えていた顧客も手に入れられます。
これにより、顧客の開拓や新規エリアへの進出が効率的に行えます。

また、一度M&Aによって事業拡大をした企業はその後もM&Aを繰り返す傾向にあります。

まとめると、事業継承をしたいという売り手側のニーズと事業拡大をしたい買い手側のニーズがどちらも高まっており、日本の中小企業におけるM&Aが増加しているのです。

◾️中堅・中小企業のM&Aを成功させるポイント
これまで、中小企業のM&Aが増加してきた背景をみてきましたが、M&Aを成功させるには、どのような点がポイントになるのでしょうか。

・目的の明確化
M&Aは始めてから完了するまでには時間がかかる場合があります。そのため、時間が経つうちにM&Aを完了することが目的になってしまうケースも存在します。
しかし、M&Aはあくまで目的を達成するための手段ですので、最初のうちにM&Aの目的を明確にしておく必要があります。
目的以外にもM&Aの条件やその条件の優先順位なども事前に決めておくことをおすすめします。
これは買い手側と売り手側の両方に共通することです。

・デューデリジェンス
デューデリジェンスは買い手側のみが行うもので、売り手側の会社を財務面や法務面などさまざまな観点から調査することです。
デューデリジェンスを行うことで、売り手側の会社の経営状況はもちろん、負債や会計の不備などを確認します。
M&Aに慣れている買い手でもデューデリジェンスだけは専門家に依頼するのが一般的です。

◾️まとめ
今回は、中堅・中小企業のM&Aについて解説しました。
M&Aのニーズは売り手側と買い手側の双方にあり、今後もM&Aの市場は拡大が見込まれます。M&Aを検討している方はお気軽にご相談ください。

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