M&Aの進め方
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最近、後継者問題や事業継承問題を解消するためにM&Aが増えてきています。
そんなM&Aを検討した際に、具体的な流れが気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、M&Aの進め方を解説します。
■M&Aの進め方
⒈初期相談
まず、M&Aの仲介業者との相談を行います。
譲渡(売り手)側と譲受(買い手)側の両方にとって重要なのが、M&Aの目的を明確にすることです。
この初期相談は複数回行うことが一般的ですので、その間にM&Aの目的や条件などを明確にしましょう。
また、譲受側はノンネームシートという会社の情報が特定されない範囲で載っているものをみて、M&Aの候補をピックアップします。
⒉M&Aの仲介業者を選定する
初期相談は、いくつかの仲介業者を相手にしますが、その中から一つ目的に合った仲介業者を選定します。
選定した後、譲渡側はノンネームシートを作成します。
譲受側は、企業概要書を見て、M&Aを実行するか最終的に判断します。
企業概要書とは、会社の情報がノンネームシートよりも詳細に載っているものです。
⒊トップ面談
譲渡側と譲受側の両方のトップ同士で面談を行います。
トップ面談では、お互いの条件をすり合わせるのではなく、お互いがどういうビジョンをもっているのかを確認します。
人物像などを把握することで、M&Aが完了した後の統合がスムーズにいくかどうかを考えやすくなります。
特に中小企業のM&Aでは、従業員をそのまま継承するケースが一般的ですので、この面談を通して、M&Aの後も従業員が社風になじめるかなどの判断が必要です。
⒋基本合意
トップ面談を順調に終えると、基本合意を交わします。
基本合意は、スケジュールや譲渡方法、譲渡価格などのM&Aのさまざまな条件を定めたものです。
基本合意は、仮契約ですが、その内容はほとんどがそのまま最終契約の内容に反映されるため、疑問点などは早めに解消しておきましょう。
また、譲受側は独占交渉権を持ちます。
⒌デューデリジェンス
デューデリジェンスとは、譲受側が譲渡側に対して行う企業監査のことです。
採算などの財政面だけでなく、法務面なども監査します。
M&Aを実行すると、プラスの要素だけでなく、債務などのマイナスの要素も継承するため、デューデリジェンスは念入りに行われます。
そのため、譲受側はM&Aに慣れていたとしても、デューデリジェンスに関しては専門家に任せることが一般的です。
⒍最終契約
デューデリジェンスの結果を契約に反映して最終契約を結びます。
■まとめ
今回は、M&Aの進め方について解説しました。
M&Aにはさまざまなメリットがありますが、その実施のためには多くの手続きや書類が必要になります。
特にデューデリジェンスは専門家に依頼することが一般的です。
和唐公認会計士事務所は、福岡市、久留米市を中心に相続、資金繰り・経営相談、M&A、株価評価、監査などに関するご相談を受け付けております。M&Aを検討している方は、専門家に相談することをおすすめします。お困りの際にはお気軽にご相談ください。